レッスンレポート要約|2020年10月11日 ― 一度も文句を言わなかった子が、初めて漏らした一言
上柚木公園テニスコート。この日は5歳の女の子とお父さんが体験レッスンに来てくれました。いつもの Hello Hello How Are You? を Welcome Song として披露し、久しぶりに「4 Basic Questions」を会話形式でおさらいしました。
既存の生徒2人が、How are you? と How old are you? の答えを入れ替えて答えていました。「How」につられたのだと思います。How を少し弱く発音して Old を際立たせる工夫をしようと考えました。英語は最も伝えたい語を強調して発音し、イントネーションの頂点をそこに置く言語です。この場合のキーワードは Old。ただ当スクールは開校以来、ゆっくりでも正しくはっきり発音することを大前提にしてきたので、それが少し弊害になっているのかもしれません。今後は慎重に様子を見ながら、強弱をネイティブ風に寄せていこうと思います。
この日、ある子に大きなブレイクスルーがありました。ネットの高さが下がったことが要因だと見ています。ネットが低くなると in the net のリスクが減るのはもちろんですが、それだけではない。私が返す球の軌道もネットすれすれになるので、その子は目線を上下に調整する必要が減り、一つの視野でボールを捉えられるようになった。この子はもともと視野や動体視力を伸ばしたいと考えていたので、目線のブレが最小限になったことが効いたのだと思います。
目から入る情報が安定すると、脳から末端への指令も速くなり、左右への出だしの一歩が見違えました。そして一番驚いたのは、まだ一度も教えていないスプリットステップを、この子が本能的にやっていたことです。
嬉しかったのは事実ですが、今こうして書いていての心境は少し違います。「どうしてもっと早く、この工夫でこの子のプラトーを解いてあげられなかったのだろう」という、指導者としての洞察力のなさへの反省です。この子は文句も言わず、1年間一度も休まず、毎回笑顔で通ってきてくれました。そんなその子がレッスンの最後に、初めて文句を漏らしました。「今日は練習をしすぎて手首が痛くなってしまった…!」
この言葉を一生忘れないでやっていこうと、強く思います。