レッスンレポート要約|2021年1月23日 ― 「競争」とは、得意な領域で価値を出すこと
川口市民センター体育館。昨年最後のレッスンから1か月空いてしまったので、みんなに会えるのをいつも以上に楽しみにしていました。残念ながら一人の生徒が今年12月まで休会になってしまいましたが、戻ってきてくれるその日まで、今の生徒たちとますますパワーアップしていきたいと思います。
基礎練習は2面展開。ストロークだけでなく、ボレーやスマッシュも同時並行で進めています。満遍なく指導しているのには理由が三つあります。
第一に、1年通う中で子どもたちが「テニスとは何か」をそれなりに分かってきて、複数の技術を並行してやっても混乱なく受け止められるようになったこと。第二に、集中力を持続させるための分散効果。同じメニューの繰り返しは、子どもだけでなく大人でもマンネリ化します。第三に、10歳前後までの臨界期に色々なスポーツに触れ、様々な身体器官を使い、それに付随する神経を刺激するのが良いというスキャモンの理論に、経験的に同意しているからです。
ここからは少し脱線します。私は新卒で日系の大手メーカーに入り、その後アメリカの大手メーカーの日本法人に移りました。若くして二つの企業文化を身をもって体験できたので、その違いは大変印象深いものでした。
当時の話ですが、日本の会社は「競争」を Competition で捉えていたのに対し、アメリカの会社は Competency で捉えていたのだと思います。日本側は、シェアの低い商材のシェアを上げることを目標に掲げ、シェアを落とした商材では販売価格を下げる戦略を取り、自らコスト競争のスパイラルに入っていきました。
外資系に移ってから、私は前職の7年間で知らずに身につけていたその姿勢を、上司や同僚から何度も指摘されました。「自分たちの強みを先方にちゃんと説明し、理解してもらっていますか?」「どうしてそんなに簡単に値引きをしようとするのか?」「値引きが必要ということは、自分たちの Core Competency で戦える領域ではなく、無理に入ろうとしている領域ではないのか?」
そういう経験を2年ほど積んで、二つの企業文化の良い部分も悪い部分も理解できました。今の私が「競争」を日本語で説明するなら、こうなります。——自分が得意な領域で価値を出し、得意でない領域では無理に入ろうとせず、他者に委ねる。これは社会に出る前でも後でも、基本的に同じだと思うようになりました。